エルニーニョ現象とは
エルニーニョ現象とは赤道付近から南米沿岸の海面の水温が上昇する現象です。広い範囲で水温の上昇が見られ、日本沿岸でも上昇します。最近最も強力だった1997年のエルニーニョ現象では、5度近く水温が上昇した場所もありました。このエルニーニョ現象が起きると、世界各地で異常気象が起きると考えられています。
実際、1997年のエルニーニョ現象では、世界各地で異常気象が発生し、日本でも近年にない大型の台風などが猛威を振るいました。
こちらは1997年に起きたエルニーニョ現状の際の水温の上昇です。赤が濃い場所ほど水温が高くなっています。
エルニーニョ現象の原因
エルニーニョ現象の原因は貿易風と言われています。通常、貿易風により温かい海水が西側に移動していきますが、貿易風が弱まると温かい海水が東側に留まってしまうためと考えられています。しかし、まだまだ不明な点も多く、エルニーニョ現象の原因は完全にはわかっていません。
エルニーニョ現象によって起きること
エルニーニョ現象により西側の水温が下がるので、日本では気温が上がらない、日照不足になる、降水量が増えるといった現状が起きます。夏は冷夏で雨が多くなるので、農作物が育たないなどの被害が出ます。冬は寒波が襲い大雪などの被害が出やすくなります。
エルニーニョ現象とは逆の現象
エルニーニョ現象とは逆の現象をラニーニャ現象と呼びます。ラニーニャ現象はエルニーニョと同じ海域の水温が低い状態が続きます。気象もエルニーニョとは真逆になり、猛暑、暖冬になりやすいです。
地球温暖化は関係ある
このエルニーニョ現象は地球温暖化と関係があるのでしょうか? 専門家の間でも地球温暖化が原因という主張がある一方、自然変動だけで説明できるという主張もあり、地球温暖化が原因とは現状では考えられていません。
まとめ
エルニーニョ現象は南米付近の水温が上昇し、日本には寒さと雨をもたらすとわかりました。ラニーニャ現象はその逆です。どちらの現象もいいものではなく、農作物の収穫量や経済に与える影響は大きくなります。地球温暖化によって水温の上昇が起きると、エルニーニョ現象発生時にさらに甚大な被害をもたらす可能性があるかもしれません。